Sep 8, 2012

GO TO 老舗!木村家ペストリーショップ本店(築地 木村家)

自信と誇りがつまった築地名物“けしあんぱん”

Photo & Text: mori_boy

ときには季節に合わせたり、ときには羽を伸ばしたり。主観と思いつきで紹介してきた、この老舗コーナー。第10号となる今回は、ずっと温め続けていたあのジャンルを取り上げることにした。そう、筆者が趣味として掲げ続けてきた“パン”である。

先に挙げてしまうと、今回紹介するのは『築地 木村家』。名前から勘付く方もいるかもしれないが、「あんぱん」や「ジャムパン」を世に生み出した“銀座木村屋総本店”からの分家である。創業は明治43年、100年以上続くパンの銘店という時点で、かなりこころをわしづかみにされる。

夏の焦げそうな日差しの中、高鳴る想いを胸に降り立ったのは地下鉄築地駅。築地三丁目の交差点から4軒ほどうちに入ったところに見える「けしあんぱん」の看板の基こそが『築地 木村家』である。正直、一見すると何の変哲もないパン屋に見える分、明治創業の背景が光る。

さっそく店内をのぞいてみると、コンパクトな間口から奥まで細長く続く造り。入り口間近のショーケース上には、看板にも掲げられている名物「けしあんぱん」から「栗あんぱん」「はちみつリンゴあんぱん」など、幾多のあんぱんが並び、さすが“木村屋一門”と感じさせる。

もちろん、振り返った棚には「クリームパン」や「メロンパン」といった王道ものから、ドイツパンを使った「カマンベールブレッド」など、あんぱん以外のラインナップも豊富。そのすべてに手書きの商札がつけられているところにも、味わいの深さを感じさせる。

話によると、今は閉鎖されている奥のイートインスペースでは、店頭で販売されているパンはもちろん、特製のサンドイッチも食べられたのだそう。レトロな雰囲気漂うカウンター席で食べるサンドイッチは、さぞやタイムスリップする感覚に包まれたのではないかと想いをはせる。

一通り話を聞き終えた後、筆者も数点購入。待ちきれず帰り道の公園で「けしあんぱん」を口にしたのだが、正直そのあまりの美味しさに驚いた。ガツンと詰まっているが餡は控えめな甘さで、香り高いけしの実のバランスも抜群。あっという間に食べ終えてしまい、もっと購入しなかったことを後悔したほどだ。

企業理念は「けしあんぱんの味と心を決して変えない」ことだという、築地木村家。何より自分たちが商品に自信と誇りを持って送り出し続ける、その強い気持ちこそが、100年を超え世代を超えて多くの人に愛される所以なのだと感じ、焦げそうな日差しの中を歩くのだった。

木村家ペストリーショップ本店(築地 木村家)
東京都中央区築地2-10-9 
[月〜金] 7:00〜20:00 [土] 7:00〜17:00(日曜・祝日定休)

Photo & Text: mori_boy

Posted in COLUMNComments Closed 

関連記事